決断
今日ある決断をした。
実際に決めていたのは去年のことだけど、正式に他人に伝える、という意味の外向きの決断をしたことになる。
迷いがなかったかと問われると嘘になる。
しかし、その後、事あるごとにこのままの状態を続けるのか、それとも、変えるのかという間でのジレンマがあった。
こういう時にお酒を飲んで忘れることもできたのだが、それは結論を先延ばしにするだけのことであって何の解決にも至らないので、そのジレンマに向き合うことにした。
その結果、何を選ぶことが自分にとって正しい選択なのかを決めることができた。
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「自分が何をやりたいのか分からない」という人に「自分の好きなことを探してみよう」ということはよく耳にするアドバイスだけど、好きなことってよく分からない。
毎日おいしいものを食べたり、好きな映画を見たり、時間を気にせず夜更かししたり、眠ったりする自由奔放な意味に捉えてしまう。
それよりも、誰にも言われなくてもいつまでもやり続けていられる、興味を持っていられることや分野、がいわゆる「好きなもの」なんだと思う。
その軸にしたがって目の前に広がっている道の中から一つを選び出す行為が決断なのだろう。
何かを選ぶことは何かを諦めることでもある。
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最近DeNAの前社長の南場智子さんの著書「不格好経営」を読んだ。コンサルタントとして企業に指南する立場から、一転して自分が会社を動かす立場になり、試行錯誤もしながらも急成長を遂げた社長である南場さんの意思決定はとても興味深い。
印象に残っている部分はいくつかあるけど、今回書きたかった事に付随する引用を抜き出すと
「こんな情報が少ないと、判断できないよ。あれもこれも調べなきゃ」「それでも、今決めなきゃいけない時ってあるでしょ」
「選択に正しいも誤りもなく、選択を正しかったものにする行動があるかどうかだけ。」
などがある。(他にももっと紹介したい部分があるけどここでは割愛)
起業という船出をした後にいくつも進路変更(決断)をしているけれど、間違いが起きたときに、それをどう修正するか、が問われているのがよく分かる。
読み物としても、会社の歴史という堅苦しいものではなく、南場船長という泥臭い一人の人間のその仲間たちの航海記、として楽しめるのでお薦めです。
- 作者: 南場智子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2013/06/11
- メディア: 単行本
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