まいにち。まいにち。

「誰からも頼まれもしない」ことを勝手にしよう(森博嗣)

2015-01-01から1年間の記事一覧

2015年と読んだ本のこと

早いもので今年もあとわずかである。1年は年を重ねるごとに軽くなっていく、と高校の担任が話していたが、今年に限って言えばそんなことはなかった。むしろ色々なことが起こりすぎてついていくことで精いっぱいだった。(あえてついていかないことも多々ある…

承前

「時が解決する」という言葉は普段当たり前に使ってしまうけれども、向き合わずして解決することはない。解決したとすればただ単に忘れているだけだ。 とはいえ、予想もしえない出来事を目の前にした時には起きていることにただただ釘付けになるしかなかった…

正義という信念

毎年のことではあるが、終戦記念日が近くなると、戦争が引き起こした悲劇を目にすることが多くなる。特に今年は立法に関して「戦争」に対する考えを見聞きすることが多かった。 しかしながら、何が戦争を引き起こしたのかはほとんどといって語られていない。…

大槻香奈 わたしを忘れないで展

今月から新宿のアートコンプレックスセンターで開催している大槻香奈さんの個展に行った。 www.gallerycomplex.com 大槻さんの作品を知ったのは3.11の後にチャリティー目的で開かれたSpiral(表参道)の展示だった。 その後、外苑前のNeutron(現在は閉館)で…

感じる風景とリアル

9月の連休を使って大阪の橘画廊で開催されていた「感じる風景」の座談会に参加してきた。(現在は会期終了)というのも最近気になっている作家の方(中比良真子さん)が参加されているからだった。 Top - MASAKO NAKAHIRA official website 中比良さんは風景…

「琳派と秋の彩り」展 ブロガー内覧会@山種美術館

山種美術館で開催中の「琳派と秋の彩」展の内覧会に行ってきました。 詳細はこちら。今回で8回目のようです。 青い日記帳×山種美術館 ブロガー内覧会「【特別展】琳派400年記念 琳派と秋の彩り」(@山種美術館)をリアルタイムでレポートしよう! 美術館館長の…

イメージと言葉による一人歩き

新国立競技場について、実務とはかけ離れた偏りある意見が取り上げられたり、不用な悪者探しが行われたが、白紙に戻されたこともあり、少し落ち着いて考えられる時間ができた。 なぜこのようなことが起きたのか。デマを信じるな、ということは簡単だが、それ…

Critical Thinkingのススメ

2015年に入って半分は過ぎたものの、色々と自分自身、心揺さぶられたり、情報に翻弄されている人を見たりして、あらためてcritical thinkingの重要性を感じている。 critical thinkingは批判的思考とも訳されるものの、つまらない粗さがしをするために使うの…

カウンターから見る風景

しばらく遠のいていた店に足を運ぶ。 新しい店を探しに行くことは、まだ見ぬ風景に出合うことでもある。 仕事が忙しい時には、落ち着いたらあの店に行こう、と思っていても、いざ落ち着いてしまうと忙しさ故に夕飯を外で済ませてしまうことも多かったことを…

米が米であるために

アメリカの大統領選がにわかに活気づいてきたので、読もうと思いつつその長さから読むのをためらっていた本「ライス回顧録」を読んだ。 コンドリーザ・ライス氏(以下愛称のコンディと表記)がブッシュ(子)大統領の側近として8年間を過ごした頃のことを振…

よりみちと探究心

青山ブックセンターで行われた紺野真×平野紗季子のトークショーに行ってきました。 紺野さんはアメリカで飲食店のウェイターや、ソムリエを経て料理の道へ進んだ方。 料理人 紺野 真 氏 | organ(オルガン) | 荻窪/西荻窪 | ヒトサラ 平野さんは食べること…

セザンヌと歌麿

休みが取れたので1泊2日に箱根に行ってきた。 箱根は小学生の旅行以来だった。都心から2時間ほどで箱根湯本に。 そこから登山鉄道に乗り40分ほどで強羅駅につく。 ポーラ美術館のセザンヌ展と喜多川歌麿の「深川の雪」(岡田美術館)はバスで行くことができ…

望むものと求めるもの

先日 ある作家の外部の労働者の受け入れについて、物議が交わされた。 記事の内容は、労働力の減少は止まらないのであるから、条件を緩やかなものにして、受け入れればよいのではないか、という主張であった。 しかしながら、後半にかかれている、受け入れる…

九州にて

既に時間が経過してしまったが年末に九州を旅行した。 海外には何度もいっているのに、国内はまだ数えるくらいしかいったことがない。 九州を選んだのは、まだ足を踏み入れたことがない土地だったからだ。 いざ行くとなると、あれもこれも、と生きたい場所を…

一本の葦として

2015年はまだ1月しかたっていないのに、この一月に世界で起こっているニュースを目にする度に、後々振り返った時にこの一年が大きな転換点を迎えているように感じる。 マクルーハンの言葉に「バックミラーを通して現代を見る。我々は未来に向かって後ろ向き…

木内昇 座談会@早稲田大学

早稲田大学で行われた作家の木内昇さんの座談会に参加してきた。 笠間書院 kasamashoin ONLINE:作家 木内昇(早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞受賞)座談会 〜ひとつの小説ができるまで〜(2015年1月17日(土)、早稲田大学 戸山キャンパス) 笠間書院 kasamash…

2014年に読んだ本のこと

昨年はいろんな本を読んできた。なかでも特に印象に残っているものを紹介しようと思う。 ※あくまで読んだ本であって、出版が2014年というわけではありません。 *** 1.言葉と歩く日記 (多和田葉子) 作家の多和田葉子が自らの著書「雪の練習生」のドイツ語版…